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まず、料金について、ピアノに限らず中古品は新品よりも安く手に入ります。
日本では、コレクション的な価値があるもの以外、中古は新品よりも大きく価値が下がるのが一般的で、今回実際に価格を調べた結果からも、中古ピアノは新品価格の3割〜5割ほど安く手に入ることがわかっています。(2019年11月調査時点、編集チーム調べ)
けれども、200年前のヴァイオリンが未だ高値で売られているように、新品=質が良い、とならないのが楽器の世界なのです。
近年、ピアノ業界は、国内ブランドも生産拠点を中国やインドネシアに移し、材料の調達に苦慮しているという現実があります。それぞれのブランドの公式HPを確認すれば、原産国や作られた国が明示されており、新品で発売されている国内ブランドのピアノには、国産がほとんどないことがわかります。
もちろん、技術が確立している現代、海外の生産が全て悪いというわけではありません。ただ、コストを安くするためだけに海外を選んだ場合、昔の日本の職人さんが作ったものに比べて若干の不安があることは確かでしょう。
日本で現在多く出回っているのが、1960〜80年代のピアノです。この時代は、高度成長期で数々の職人が活躍し、また日本のピアノ製造史としても、成熟していた時期で、多くのブランドが「よりよいものを」「よりよい技術で」と競いながらピアノを造っていました。
日本の職人技、技術、そして材料の3本柱が揃っていた時代が作ったもの。それが日本の中古ピアノです。良いものがお手頃価格で手に入るのですから、選ばない理由はないと思います。
今でこそ「ヤマハ」「カワイ」が2大国内ブランドとしてピアノのシェアを多く占めていますが、60~80年代は国内にもたくさんのブランドがありました。
その数、なんと 100ブランド以上。
もし、良質な中古ピアノをできるだけ金額を抑えて購入したいなら、有名ブランド以外の中古ピアノに目を向けてみてもいいかもしれませんね。