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WM. KNABE & CO.(ウィリアム・クナーベ)

このページでは、ドイツ出身の創業者、ウィリアム・クナーベがアメリカ移住後の1939年、南部のボルティモアにて創業したピアノメーカーについてご紹介しています。日本では比較的知名度が低い傾向ですが、かつては名器と称賛されたピアノについて、ぜひ知識を深めてください。

ウィリアム・クナーベのピアノの特徴

19世紀後半、ピアノでのアメリカンドリームを実現

ウィリアム・クナーベは1803年にドイツで生まれ、自国でピアノ職人としての腕を磨いたのち、アメリカ南部のボルティモアに移住。共同経営者との出会いと協力のもと1839年にクナーベ社を設立。

高い品質は大きな評判となり、とりわけその音色の美しさは人間の声に近い「シンギングトーン」と称されたほどでした。ちなみにアメリカ国歌である『星条旗よ永遠なれ』は、クナーベが初期に手掛けたスクエアピアノで作曲されたともいわれています。

その後、南北戦争の影響により一時的に低迷期となるものの、会社を引き継いだ2人の息子が会社を再建。1870年には年間500台、1890年には年間2,000台のピアノを生産したという記録が残っているそうです。また1891年に完成したカーネギーホールのこけら落としは、クナーベ社がスポンサーとなり、かのチャイコフスキーを指揮者として招いたとのことです。当時のクナーベ社の勢いを示す逸話と言えるでしょう。

しかし、20世紀初頭に創業者一族が経営から離れると、会社およびウィリアム・クナーベのブランド名は買収と売却が繰り返されて、ピアノメーカーとしても勢いを失っていきました。紆余局曲折を経て、現在は、韓国のサミック社が高級ピアノラインとして、製造生産しています。

ウィリアム・クナーベの中古販売事例

検索してみましたが、ウィリアム・クナーベの中古ピアノを販売している事例は、2023年5月時点では、インターネット上では見当たりませんでした。

前述しました通り創業から20世紀初頭までは大人気を誇っていたクナーベも、以後は買収・売却を繰り返される紆余曲折に見舞われました。そうした事情もあり、そもそも日本国内にある個体数が少なく、市場にはなかなか出回らないのではないかと思われます。なお参考までに、以下の情報をご紹介します。

画像引用元:ピアノプラザ群馬(https://www.pianoplaza.com/brand_history.html#knabe)

クナーベ1879年製

  • 製造年:1995年
  • カラー:ウォルナット/オープンポア仕上げ塗装
  • サイズ:高さ112cm×幅151cm×奥行52cm

現在の東京藝術大学の前身である音楽取調掛が、アメリカから招いた外国人教師ルーサー・ホワイティング・メイソンが来日した際、クナーベのアップライトピアノを日本に持参したとのこと。そして現在も東京藝術大学に保管されているそうです。なお写真は保管されている実物ではなく、同型の1879年製とのことですので、あくまでも参考までに。

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