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ブリュートナーは、旧東ドイツであるライプツィヒに1853年に創業したピアノメーカーです。創業者であるユリウス・ブリュートナーは、偉大な作曲家であるリストやワーグナーの友人であり、共にピアノを研究しながら、よりよいピアノを製造することを目指して、このメーカーを立ち上げました。
ブリュートナーのピアノ製造には、昔からのノウハウを活かして、厳選された数種類の木材を使用しています。音を良く伝え、強度も併せ持つパイン材をドイツメクレンブルクとチェコ モラヴィア地方から、優れた強度を持つ赤ブナ材をドイツの山脈から取り寄せます。そして、音のかなめとなる響板にはアルプス山脈の東側ルーマニアのブコヴィナ地方とウラル山脈の東側で育つスプルースを使用するなど、各地から厳選された材質を集めているのです。
こだわりの材質を各地から集めても、それをすぐに使用するわけにはいきません。ピアノ木材は、集めた量の40%程度しか使用できないとも言われているのです。その理由は、木材の水分量を13%までに乾燥させる必要があるから。その過程でダメージを受けた木材は廃棄されます。そして、この工程がピアノの品質に深く関わっています。ブリュートナーでは、徹底した品質管理で、材質の良さを引き出しています。
アリコートシステムとは、創業者のジュリアス・ブリュートナーが考え出したアイデアです。高音域においてハンマーで打弦される3本の弦に、打弦されることのない1本の弦を追加した共鳴弦の構造になります。このアリコート弦が打弦された弦に共鳴することで、ブリュートーナーのピアノに特有の暖かく豊かな響きがもたらされます。
ブリュートナーは中古でも数多くの販売事例があります。グランドピアノタイプのものをご紹介しましょう。
Bluthner(ブリュートナー)model.10
ブリュートナーの最大の特徴「アリコートシステム」を搭載する最小サイズのグランドピアノです。美しい木目と独創性のある響きが特徴です。
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